【実店舗×データ】LIVING HOUSE.に学ぶ、anybotを活用した「オフライン接客力を最大化する」LINE活用

「ライフデザインプラットフォーム」として、家具・インテリアの企画販売から空間デザインまでを幅広く手掛ける株式会社リビングハウス。 自社ブランド「LIVING HOUSE.」を中心に、店舗スタッフがお客様一人ひとりと深く向き合う「1to1接客」を強みとしています。
同社は、スタッフ個人が公式LINEを使ってお客様とやり取りする特有のオペレーションを進化させるべく、anybotを導入。 実店舗での接客情報とオンラインデータを融合させ、顧客行動の可視化と良質な顧客体験を実現しています。 今回は、実店舗の強みを最大限に活かすLINE運用の裏側について、宮田さまにお話を伺いました。
- 課題
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- 店舗スタッフがお客様と1対1でやり取りする特有のオペレーションを維持しつつ、全社的な管理・セキュリティ体制を強化したい。
- 家具と雑貨の購入履歴データが紐づいていない「顧客行動のブラックボックス」を解消し、リアルなカスタマージャーニーに基づいて、顧客理解を推進したい。
- 施策
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- 柔軟な権限管理により、「自店舗のお客様情報しか見えない」安全な1to1コミュニケーション環境を構築。
- 独自の管理システムにより、お客様ごとの提案内容に沿ったセグメント配信の基盤を構築。最適なセグメント配信に活用。
- LINEミニアプリで会員証を発行し、POSと連携して購入履歴データを統合。
- 効果
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- 購入履歴や検討ステージに合わせたコミュニケーションが可能に。
- これまで見えなかった顧客の購買傾向(家具と雑貨のクロスセルなど)がデータとして可視化され、顧客理解が進んだ。
- 初期接点でラグを購入した方へ、後日のクーポン配信をきっかけに再来店が生まれ、その場の接客からソファの見込み客情報を獲得するなど、「配信→再来店→次の商談」の好循環を創出。
セキュリティと1to1接客を両立させるLINE運用
同社では、スタッフがお客様と1対1でLINEを通じてやりとりするオペレーションが長年続いています。その原点は、家具という商材そのものの特性にあります。

店舗スタッフが1対1でお客様とLINEでやりとりするスタイルは、どのような経緯で始まったのですか?



家具って検討期間がすごく長いんです。未購入でも来店後に複数回やりとりが発生しますし、成約後もお届けまでに時間がかかる。継続的なコミュニケーションが絶対に必要な商材です。
もともとは電話とメールが連絡手段の基本でしたが、2019年頃にお客様にとってもスタッフにとっても一番スムーズなものがLINEという結論になって、導入を決めました。



anybotを導入された背景と、決め手を教えてください。



会社の成長に合わせて、セキュリティや個人情報保護の体制をしっかり整えなければならないという『守り』の側面と、顧客データを活用してお客様により良い情報をお届けしたいという『攻め』の側面、その両軸を同時に実現できるツールを探していました。
決め手になったのは、柔軟な権限管理ができる点です。大元のアカウントは1つでありながら、『店舗スタッフは自店舗のお客様情報しか見えない』という構造を守り運用できることが非常に重要でした。また、会員証ミニアプリの機能も、導入当初から視野に入れていた大きなポイントでした。
現在では店舗だけでなく、本部で商品手配を行う『サポートチーム』や、クーポンを発行する『マーケティングチーム』など、業務に合わせて権限を分割し、全社横断でanybotを活用しています。
オフラインの接客力を最大化する「顧客カルテ」運用と1to1コミュニケーション
LIVING HOUSE.のanybot活用において、独自性が最も際立つのが「顧客カルテ」の運用です。
接客からLINE登録へ。オフラインが起点の友だち獲得
LINEの友だち登録は、店頭の接客から。各店舗スタッフの名刺にはQRコードが印刷されており、来店されたお客様にその場でスキャンしていただく形で友だち登録を案内しています。
QRコードにはスタッフごと・店舗ごとのパラメーターが付与されているため、登録と同時に担当スタッフと店舗が自動で紐づく仕組みです。
接客中の会話を「顧客カルテ」として蓄積
お客様に友だち登録をしていただいたら、スタッフは接客中に聞き取った情報をanybotのCRM上に入力します。入力する内容は、家族構成や年齢、住まいの情報(戸建かマンションか、間取りなど)、好みのテイスト、ご予算、そして新築のお客様であれば壁や床の色まで。
家具のご提案では暮らし方や家族のことまで踏み込んだ会話になることも多く、そうした情報がカルテとして蓄積されていきます。
このカルテ情報は、配信精度を高めるうえで大きな武器になります。
たとえばソファを検討中で、かつ本部からの配信を了承しているお客様だけに特定のアイテム情報を届けるといった、精度の高い配信が可能です。
また、本部からの一括配信とは別に、スタッフが個別で対応しているお客様については「本部からの配信不要」とタグで管理し、直接やりとりをするという二層構造で運用しています。
「公式アカウント」だけでなく「〇〇店の誰々さん」
特筆すべきは、anybotを通じたコミュニケーションが、単なる「企業対顧客」ではなく「スタッフ対顧客」の体温を持ったやり取りとして機能している点です。



本部からのキャンペーン配信を行った直後でも、お客様から『この商品は〇〇に使えますか?』といった個別相談のチャットが頻繁に寄せられます。お客様にとってこのLINEアカウントは『リビングハウスの公式アカウント』というだけでなく、『〇〇店の誰々のアカウント』として認識されており、オフラインで築いた深い信頼関係がLINE上でもシームレスに継続されています。
「家具と雑貨のデータ分断」を解決するミニアプリ会員証
anybotがもたらしたもう一つの大きな変化が、購買データの可視化です。
来店してLINEの友だちになるお客様は、家具という大きな買い物を検討・成約されている方がほとんど。一方で、店内にはディフューザーやクッション、時計といった雑貨も豊富に揃っており、本来であればより多くのお客様と接点を持てる可能性がありました。
当時、基幹システムの中に「どんな雑貨が売れているか」のデータはあっても、「家具を買った人が雑貨も買っているのか」「雑貨のみ購入している人が多いのか」といった顧客一人ひとりの行動履歴が紐づいておらず、不透明な状態でした。
この課題を解決するため、同社はanybotのLINEミニアプリを活用した「会員証」を導入。
POSのバーコードリーダーで会員証を読み取ることで、購入データとanybotの顧客データが連携されます。これにより、家具購入にいたるまでの雑貨購入の傾向や、家具購入後の再来店の傾向など、これまでブラックボックスだった情報が可視化できるようになりました。





本部から各店舗のお客様情報が見えるようになったことで、『この店舗のお客様はナチュラルなテイストを好む』といった傾向が可視化され、店舗の商品構成にも反映されるようになりました。データと現場の感覚がリンクする仕組みが育ってきています。
クーポンが生んだ「来店の連鎖」



anybotを活用して、特に印象に残っている成果はありますか?



ある店舗でラグをご購入いただいたお客様に、LINEで特典のクーポンを配信したところ、そのクーポンを持ってディフューザーを買いに再来店してくださいました。 その時の接客の会話の中で、次はソファを検討しているという話になり、「ソファを新規でご検討中のお客様」として情報が登録されたのです。
私たちはクーポンの利用率よりも、『その配信がなければ来なかったお客様が、またお店に来てくださった』という事実こそが重要だと考えています。
LINE配信をきっかけにお店へ足を運んでいただき、私たちの強みである実店舗での接客へと繋ぐことができた、理想的な成功体験でした。
家具は1年に1度も買わない商材です。だからこそ、たとえ今すぐ家具を購入しなくても、雑貨の来店機会を通じて接点を持ち続け、いつかライフステージが変化した時に真っ先に思い浮かべてもらえるブランドでいられるかどうかが重要になります。
今お友だちになってくださっているお客様も、2〜3年後にまた何かが必要になるタイミングがきっと来る。その時にLIVING HOUSE.を選択肢に入れていただけるよう、丁寧に関係を積み上げています。
今後の展望「シナリオ配信による接客品質の標準化」



現在、力を入れて取り組んでいることを教えてください



これまではデータの土台作りに注力してきましたが、今後は配信の質をさらに高めようと、オフラインでの接客を起点とした『シナリオ配信* 』の構築を進めています。
どうしても今までだとスタッフ個人の経験や知識によって、お客様にお渡しできる情報量にばらつきがありました。
そこでパッケージ化されたシナリオをスタッフが送れるようにすることで、本部が設計した商品の魅力を、どのお客様にもしっかりお届けできるようにしていく予定です。
お客様へ十分なご案内ができるとともに、スタッフの工数削減と接客品質の標準化を両立させたいと考えています。





最後に、anybotに今後期待していることを教えてください。



今後期待しているのは、蓄積したデータのAI分析です!
これだけのお客様情報やコミュニケーション履歴がanybotに集まっているので、そのデータを活用して、たとえば『登録から何ヶ月後に、家具の購入に繋がりやすいか』『どんな雑貨を購入したお客様が、その後家具への関心・検討に繋がりやすいか』といった傾向をAIで分析できるようになったら、配信設計がさらに進化すると思っています。
anybotは小規模な改善から大きな機能の追加まで、こまめにアップデートが行われていて、『あれ、また便利になってる!』と驚くことがよくあるので、きっと実現できると信じています!
(公開:2026年4月、取材・編集/内藤萌 )
* シナリオ配信…あらかじめ設計した一連のメッセージを自動で順に送る仕組み








